六角穴付きボルト

JIS B 1176

特徴

六角穴付きボルトは、頭部に六角形の穴が設けられたボルトで、六角レンチを使用して締結します。頭部が小さく、突出が少ないため、限られたスペースでも使用可能です。

また、工具がボルト内部にしっかりと噛み合うため、高いトルクで確実な締結ができ、ゆるみにくい構造です。さらに、機械や精密機器に多く採用されるほか、美観や安全性が求められる用途にも適しています。材質や表面処理のバリエーションも豊富で、使用環境に応じた選定が可能です。

用途

六角穴付きボルトは、機械装置、ロボット、工作機械、精密機器、自動車部品など、狭い空間での確実な締結が求められる場面で多用されます。特に突出の少ない構造は、可動部への干渉を防ぎ、安全性を高めるのに有効です。

また、美観を重視する家具や設備機器、電子機器などでも採用されており、設計自由度の高さと使い勝手の良さが評価されています。加えて、分解や再整備が前提の組立構造にも適しており、耐久性とメンテナンス性にも優れた締結方法として活用されています。

規格図面

規格仕様

規格	JIS B 1176　(抜粋)
材質	SCM435 / SUS304相当材
強度区分	SCM435	12.9(≧M20)
	SCM435	10.9※(≦M22)
	SUS304相当材	A2-70/A4-70
	SUS304相当材	A2-50/A4-50

※強度区分12.9 M22～M36の製品についてはコチラ

規格表

ｄ (ねじの呼び)	Ｐ (ねじピッチ)		dk (頭部径)			ds (胴部径)		ｅ (対角)	ｋ		ｓ	ｔ
ｄ (ねじの呼び)	並目	細目	基準寸法	最大	最小	基準寸法	最小	(約)	最大	最小	呼び	最小
Ｍ１.６	0.35		3.00	3.14	2.86	1.60	1.46	1.73	1.60	1.46	1.5	0.7
Ｍ　２	0.40		3.80	3.98	3.62	2.00	1.86	1.73	2.00	1.86	1.5	1
Ｍ２.５	0.45		4.50	4.68	4.32	2.50	2.36	2.30	2.50	2.36	2	1.1
Ｍ　３	0.50		5.50	5.68	5.32	3.00	2.86	2.87	3.00	2.86	2.5	1.3
Ｍ　４	0.70		7.00	7.22	6.78	4.00	3.82	3.44	4.00	3.82	3	2
Ｍ　５	0.80		8.50	8.72	8.28	5.00	4.82	4.58	5.00	4.82	4	2.5
Ｍ　６	1.00		10.00	10.22	9.78	6.00	5.82	5.72	6.00	5.70	5	3
Ｍ　８	1.25	1.00	13.00	13.27	12.73	8.00	7.78	6.86	8.00	7.64	6	4
Ｍ１０	1.50	1.25	16.00	16.27	15.73	10.00	9.78	9.15	10.00	9.64	8	5
Ｍ１２	1.75	1.25	18.00	18.27	17.73	12.00	11.73	11.43	12.00	11.57	10	6
Ｍ１４	2.00	1.50	21.00	21.33	20.67	14.00	13.73	13.72	14.00	13.57	12	7
Ｍ１６	2.00	1.50	24.00	24.33	23.67	16.00	15.73	16.00	16.00	15.57	14	8
Ｍ１８	2.50	1.50	27.00	27.33	26.67	18.00	17.73	16.00	18.00	17.57	14	9
Ｍ２０	2.50	1.50	30.00	30.33	29.67	20.00	19.67	19.44	20.00	19.48	17	10
Ｍ２２	2.50	1.50	33.00	33.39	32.61	22.00	21.67	19.44	22.00	21.48	17	11
Ｍ２４	3.00	2.00	36.00	36.39	35.61	24.00	23.67	21.73	24.00	23.48	19	12
Ｍ２７	3.00	2.00	40.00	40.39	39.61	27.00	26.67	21.73	27.00	26.48	19	13.5
Ｍ３０	3.50	2.00	45.00	45.39	44.61	30.00	29.67	25.15	30.00	29.48	22	15.5
Ｍ３３	3.50	2.00	50.00	50.39	49.61	33.00	32.61	27.43	33.00	32.38	24	16.5
Ｍ３６	4.00	3.00	54.00	54.46	53.54	36.00	35.61	30.85	36.00	35.38	27	19
Ｍ３９	4.00	3.00	58.00	58.46	57.54	39.00	38.61	30.85	39.00	38.38	27	20
Ｍ４２	4.50		63.00	63.46	62.54	42.00	41.61	36.57	42.00	41.38	32	24
Ｍ４５	4.50		68.00	68.46	67.54	45.00	44.61	36.57	45.00	44.38	32	23
Ｍ４８	5.00		72.00	72.46	71.54	48.00	47.61	41.13	48.00	47.38	36	28
Ｍ５２	5.00		78.00	78.46	77.54	52.00	51.54	41.13	52.00	51.26	36	26
Ｍ５６	5.50		84.00	84.54	83.46	56.00	55.54	46.83	56.00	55.26	41	34
Ｍ６４	6.00		96.00	96.54	95.46	64.00	63.54	52.53	64.00	63.26	46	38
d (ねじ呼び)	並目	細目	基準寸法	最大	最小	基準寸法	最小	(約)	最大	最小	呼び	最小
d (ねじ呼び)	P (ねじピッチ)		dk (頭部径)			ds (胴部径)		e (対角)	k		s	t

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技術コラム

適切なねじの公差設定で作業効率改善
1)厳しすぎる公差設定で生じるタイムロス
2)設計者の現状
3)JISB1021 この公差の存在をしっておくメリット

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2)新旧のねじ等級の違いと入り混じっている背景
3)トラブル事例

量産ねじの製造方法変更でコストダウン

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