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ねじの強化書(Vol.17) 合金鋼ってなんやねん?

2021.03.15
ねじの強化書

鋼の性質を変化させる元素

そして、クロムやモリブデンといった鋼の性質を変化させるスパイスのような存在の元素には主に以下のような特性があります。

・クロム(Cr)・・・耐食性アップ、耐熱性アップ、耐摩耗性アップ
・モリブデン(Mo)・・・焼き入れ性アップ、強さアップ
・ニッケル(Ni)・・・耐食性アップ、高温下・低温下での強度アップ
・銅(Cu)・・・塑性加工性アップ
・ホウ素(B)・・・焼き入れ性アップ

ネジ用に利用される材料

では、これからネジ用に利用される材料をみていきましょう。
低強度のものは冷間圧造用炭素鋼線材がもっとも多く、六角ボルトや六角ナット、小ねじ、タッピンねじなど、いろんな種類のネジに利用されます。
冷間圧造用炭素鋼線材って少し言い難くとっつきにくい名称ですよね。
なので、ここは言いやすいように略称にしましょう。
略すといっても、名称自体を略すのではなく、SWCHと英語表記のものを略すのが一般的です。

・S・・・Steel(鋼)のS、つまり材質を表わしています
・W・・・WireのW、つまり材料の形状(線)を表わしています
・C・・・ColdのC、つまり冷間用を表わしています
・H・・・HeadingのH、つまり圧造用を表しています

さらに、通常はSWCH以降に炭素量と脱酸に使用するいわゆる脱酸剤を明記します。
脱酸とは、鋼を作る過程において、鋼の中に入ってしまった酸素を取り除くことをいい、アルミニウムやケイ素を脱酸剤として使用します。
このようにして脱酸したものをキルド材といい、脱酸剤がアルミニウムならアルミキルド材、ケイ素ならシリコンキルド材といいます。
また、ほとんど脱酸をしないものをリムド材といい、中間的なものをセミキルド材といいます。

 

今回は少しマニアックになったので短めにします。
ところで、歴史では明治維新とか戦国時代を好きな人が多いようです。
私はマニアックというか少数派というか、昭和初期から昭和20年前半に以前より非常に興味を持っています。
この時代には良くも悪くもリーダーシップを学ぶ上で非常に役に立つことが多いというのが好きな理由です。
みなさんは歴史ではどの時代、どの人物が好きですか。
次回もお楽しみに!

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