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ホーム課題解決の事例集化学研磨剤の漏出による損失リスク低減×タンク蓋の開閉作業の負担軽減
課題解決の事例集

化学研磨剤の漏出による損失リスク低減×タンク蓋の開閉作業の負担軽減

2026.08.24
お客様の産業化学研磨剤メーカー
部署名生産技術

解決策のご提案

DTIスイングボルトセットで内容物の漏れによる損失の対策とタンク蓋の開閉作業の負担軽減

相談までの経緯

課題の概要

■攪拌タンクの蓋部分から内容物(スラリー)が漏出しているのを防ぎたい。
内容物が高額なため、漏れが発生するたびに多額の損失が発生している。
蓋はヒンジ状のSUS304のスイングボルト(M12)・ナット・ワッシャーで締め付けて固定している。

■締め付け作業にかかる手間を削減したい
蓋の開閉作業は週に数回行われているが、高所での締め付け作業であり作業中にナットやワッシャーを落としてしまうと回収が大変で、紛失してしまうこともある。

問題の原因

■既存のスイングボルトがきちんと締まっているのかがわからない。
①そもそも締め忘れている可能性がある。
②斜め締めになっていて蓋を押さえる力が不足した結果、攪拌時に隙間ができる可能性がある。



■高所での不安定な作業を考慮されていない。
③3つの部品がタンクの蓋に固定されていないため、外すと分離してしまって脱落しやすい。
加えて、開閉作業の煩わしさから作業が雑になってしまっている可能性もある。

当時のお客様の対策

スイングボルトの締結部分を2重チェックするよう注意喚起の表示をタンクに貼り、締め忘れは低減されていたいたと推測される。
しかし、「きちんと締め付けられていない」という問題は解決できておらず、根本的な改善には至らなかった。

イケキンが提案したこと

課題解決の要件

①確実に締め付けられているかが分かること
②蓋に対して垂直に締め付けできること
③ナット・ワッシャーの脱落を防止すること

解決策のご提案 DTIスイングボルトセット

DTIスイングボルトセットは以下の3つの機能を有する、タンクの蓋固定システム。

①色の変化を見ながら各ボルトの適正な締め付けを確認
本システムはボルト頭部がゆるんだ状態で赤色、適正な締め付け状態で黒色に変化する。
所定の手順に従って作業することで、熟練者でなくても誰でも確実な締め付けを実現できる。
また、ボルトが締まっているかどうかが目で見て分かるため、締め忘れの防止効果もある。
②角度補正の溝がついたベース部を蓋に設置することで、確実に垂直に締め付けができる。
③ボルト部の脱落防止機構、面圧を緩和するためのワッシャーを省いた一体型フランジ形状、スペーサー部を蓋に固定することによって都度の分解が不要なため、蓋の開閉作業時にナット・ワッシャーを落とすことがない。

これらの機能でタンクの蓋を確実に締め付け、内容物の漏れを防ぐことをご提案。

技術検証

DTIスイングボルトセットは既存の設備に対して最低限の加工と部品交換で導入できる。
導入にあたり、設備導入メーカーの指定するトルク値から適正軸力を設定。
また、蓋の縁につくゴムパッキンをつぶすとそこから漏れが発生してしまうため、内容物の漏出を防ぐために必要な軸力を満たしつつ、ゴムパッキンの強度も考慮したうえで、一締結箇所あたりの上限軸力を設計提案した。

対策の成果・結果

提案結果

DTIスイングボルトセットを採用。

ユーザーメリット

誰でも確実に真っ直ぐ締め付けることができるようになり、目視によってゆるみを確認できるため締め忘れもなくなった。
これにより内容物の漏れの発生による損失リスクを低減できた。
また、ナット・ワッシャーを落とすこともなくなり、蓋の開閉作業の効率化も実現した。
お客様の声
漏れなくなったのは当然ながら、もしかしたら漏れるかもしれないという不安が負担だったが、それがなくなりました。
正しい手順をふめば誰でも確実な締め付けができるので、現在の担当者以外にも作業を任せやすくなりました。
同時に提案したこと
「ボルトセットの長寿命化を実現するモリブデンショット加工」をご提案し、採用いただきました。
蓋の開閉作業は週に何度も行われるため、そのたびにDTIスイングボルトセットも締め外しします。
基本的にボルト類を繰り返し締め外しする使用環境では、ボルトの摩耗による締付トルク値が上昇しやすくなります。※
その結果、適正軸力(DTIシステムの頭部が黒くなる状態)に達するまでの締め付け作業に負担がかかります。
そこで、あらかじめボルトにモリブデンショット加工を施すことをご提案しました。
本加工により摩耗を低減できるため、ボルトの交換寿命を延ばすことが可能です。
さらに、摩耗を低減することによってステンレス製品同士で起こりやすい焼き付きも防止でき、製品全体の長寿命化にもつながりました。
↓二硫化モリブデンショット加工の詳細はこちら

※この事象により一般的には、トルク管理を厳格にするほど将来的な軸力不足のリスクが上がります。
ボルト類の摩耗でトルク係数が上がることによって、適正軸力への変換が妨げられるためです。
結果として設定トルクで締め続けているにもかかわらず、徐々に軸力が不足するということが起こり得ます。
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