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課題解決の事例集

設定軸力と実際の軸力の差を超音波測定で解明

2025.06.11
お客様の産業搬送装置メーカー
部署名設計・開発

解決策のご提案

搬送装置のボルトのゆるみを
・超音波ボルト軸力計「MAXⅡJ」で軸力測定し原因解明
・固定潤滑剤(ゾルべスト730)の使用で安定した締め付けの実現

相談までの経緯

課題の概要

特定のお客様向けに設計した搬送装置のボルトが稼働中にゆるんで機械が停止することがある。
腐食が許されない環境のため、ステンレスのねじを使用。(従来は鉄。)

【構成部品】
被締結部材:アルミ
ねじ:SUS A2-50 六角ボルト M12x40 150本で締結。

【締結条件】
締め付けトルク:45N・m
設定軸力:12kN
トルク係数:0.31

問題の原因

軸力が外力に負けてゆるみが生じている可能性がある、つまり軸力の設定が間違っている可能性がある、もしくは予定通りの軸力が出ていない可能性があるが、机上の計算では間違っていない。

当時のお客様の対策

組み立て時はトルク管理を行い、締め付け後に合いマークを引いてチェック。
また、工場のラインが停止している時に定期的に増し締めも行っているが、手間がかかっている。

イケキンが提案したこと

課題解決の要件

・決められたトルクで締め付けしたときに設定した軸力が発揮されているのかを確認すること
・設定軸力で締め付けすること

解決策のご提案 超音波ボルト軸力計「MAXⅡJ」を用いた検証

測定部位を決め、専用のボルトを50本製作。
超音波ボルト軸力計「MAXⅡJ」を用いて前述の締結条件で軸力を測定したところ、設定軸力12kN(トルク係数0.31)に対し6~10kN(トルク係数0.38~0.68)と設定よりも低い値になっている上に、軸力にばらつきが出て不安定な締め付けになっていることが判明。

摩擦によって軸力にばらつきが出ているので、安定させるために固体潤滑剤(ゾルベスト730)をしようすることをご提案。
固定潤滑剤を塗布して再度測定した、結果15~16kN(トルク係数0.23~0.25)と設定軸力よりも高い値になったため、締め付けトルクを45N・mから33N・mに変更。

対策の成果・結果

提案結果

潤滑剤を採用し、締め付けトルクの変更したことで、安定した締め付けを実現。
手間となっていた増し締め作業も省けるようになった。
現状の締め付け状態が把握でき、適切な対策方法が分かった。

ユーザーメリット

・机上と実際の測定値が一致しないことが分かった。
・正しい潤滑剤の選定、締め付けトルクの見直しができた。
・経時変化の確認することで搬送装置を使用するお客様へも説得力ある解決策の提示ができた。
お客様の声
超音波測定は実機での評価ができるので、現状の締め付け状態の把握ができました。
また、時間が経つとまたゆるみが生じるのではと思っていましたが、超音波測定なら経時変化の確認もできるので、搬送措置を使用するお客様にも説得力のある説明が出来ました。
半年後に確認したところ許容できる範囲の軸力低下だったので、改めて軸力の重要さを理解できました。

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