シーホースNEWS
2020年07月11日 配信

ねじの強化書(Vol.7)

頭があるねじの使い分けについて。
代表的なものとして、十字穴付の小ねじと、六角穴付のボルトを取り上げます。

まずは、十字穴付小ねじから。
このカテゴリーにおいて
イケキンでもっとも出荷量の多い「なべ頭」を基準に考えてみましょう。
なべ頭より頭部の直径が大きいトラス頭を使うことで
ねじと相手材との接地面である座面が安定したり、
相手材に沈み込む(陥没する)ことが緩和したりします。
頭部の高さも少し低いので、デザイン的にも良く
すっきりとした外観にもなると思います。

また、ナットを使う締結で
うっかり相手材の下穴径を大きく開けてしまった時にも
やり直しせずに済むかもしれませんし、長穴に使用する時にも
大きな座金(平座金や角座金など)使わなくてもいいかもしれません。

そんなこと言われなくてもわかってるよ
なんて声も聞こえてきそうですね。

たまたま基礎的
初歩的な使い分けの例(もともとこのコラムはそういった観点のものですが)
を挙げましたが、加工や組み立て、それ以前に構造設計において問題点が見つかった時に
それぞれをやり直ししたり、部品を追加したりせずに
ねじだけ(ここの例では頭部形状)を変更することでリカバー出来ないか
とワンクッション置くことが出来ないか、という問題提起もしたいわけです。

もしかするとこれも、言われなくてもわかってるよ
なんて声も聞こえそうですが。
今回は以上です。

ところで、既存の製品の設計データを他の製品にも利用する、いわゆる流用設計については
ねじ選定においても利用することがあるという話を聞いたことがあります。

もちろん、製品開発の期間を少しでも短縮する上においては有効な手段ですが
あるベテランの設計の方の話では、安易に流用設計せずに、ワンクッション置いて
何ならゼロベースに近いぐらいで考えるようにと若い設計者を指導している
とおっしゃっていました。
今回のコラムを書きながらふと思い出しました。




ムダで危険な締め付け作業やめませんか?②

こんにちは、 池田金属工業の立花(タチバナ)です、苦手なものは作文です。

私は主に軸力関連の案件を扱う事が多く、特に目標軸力の達成方法に関しては
ボルト径 M30以上の締結に関するご相談をよくお受けしています。 

ムダで危険な締め付け作業と径の大きなボルトは
セットとも言えるので、今回は私からお話をします。

この話題はどうしても長くなりがちなので、最初に申し上げると
今回特に太めのボルトに重点を置いてお話しているのは
作業方法ごと径の大きなボルトの締結を改善する製品についてご紹介する為ですので
先に製品について知りたいという方はこちらをどうぞ。
ここから長いですが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

先ずムダ・危険な作業についてですが
ムダな作業とは、必要以上の時間・コストを掛けている、結果が不正確な効果の低い手段です。
そして危険な作業とは、作業員が負傷するリスクが高い手段です。
わざわざ好き好んでその様な作業手段を選択する事はまず無いはずですが
扱うボルト径が大きくなるにつれて実際に遭遇する機会は多くなります。

これには通常のボルトを回転させて締める時に掛ける力であるトルクが関係しています。
ボルトを回転させて締め込むトルク法の力の単位はN・mで表されます。 
1N・mとは、目安として長さ1mのレンチの柄の先に約100gの重りを下げた時にかかる回転力です。 
トルク値はボルト径の3乗倍で増大していくので
M30を超えると要求されるトルクは4桁に届きます。

つまりこの時点で、1mのレンチを使用しても重さにして
100㎏以上の力を掛けないと十分な締め付けにはならないという事です。
そしてこの増大したトルクを何とかしようとするあまり
合理的とは言えないムダや危険の伴う手段をとるケースが往々にしてあります。 

今回の記事では、トルク法に絞って二例のムダで危険な作業を以下にあげますが
熱膨張による伸びを利用する為に、軸を直接バーナーで炙って加熱するという危険で
効果も高いとは言えない作業もあります。 
(すでに少しどころではない長編シリーズになりそうですが
次回の話に入れられるか未定なのでここでふれておきます。)


1.ハンマリング(特徴:トルク法、人力による打撃)

冒頭にあげたムダ・危険作業の特徴のパーフェクトコンボです。
全くオススメ出来ません。
危険なハンマーの衝撃の力は肝心なトルクにはなり難く、締め付け強さ(軸力)の加減も
力いっぱい叩いているだけなのでまず出来ません。
類似した手段としてレンチにチェーンを掛けてクレーンなどで引っ張る
などもたまに見かけますが、非常に危険で効果があまり期待できません。

2.油圧トルクレンチ(特徴: トルク、 油圧装置)

高いトルクの要求に正面から対抗する為に油圧でレンチを回すという方法です。
ハンマリングと比較して作業自体の安全性は向上しますが
良くも悪くもトルク締めが大掛かりになったものなので
作業時に反力受けが必要になるなどの他、トルク法特有のデメリットは
油圧装置自体のコストや扱いの手間とは別に上乗せされます。

これらのトルク法による作業は、作業中に事故が起きなかったとしても
トルク法の原理上現実的に回避困難なデメリットにより結果的に
ボルトのゆるみ、折損に伴うトラブル、さらには設備のダウンタイムによる機会損失発生のムダ
あるいは損害につながるリスクが残ります。

トルク締め作業後の主なデメリット

・軸力値(固定力)は狙い値の±30%はバラつく。(手段により更に大きくなる)
・ボルト首下へのひねり応力が残る。(軸力による引張りとは別にボルトに掛かる負荷)
・急激な締め付けによる、大きな接合面なじみの発生(非回転ゆるみ)

ご提案:大きなボルトを安全、簡単、確実な方法に変えて、ムダで危険な作業をやめませんか?

・危険作業とトルク締めのデメリットを排除
・安全に軸力を高い精度で狙い値に制御可能
・作業に使用する工具はトルクレンチのみ
という作業方法ごと改善可能なスーパーボルトという製品があります。
 
トルクレンチを使用するのにトルク締めのデメリットがない?
などの疑問への回答はここには書ききれないのでご相談頂いた際にご説明致します。

今回例に挙げた作業方法で難儀されている方、
その“大変”は“仕方の無い事”ではないと思います。
また実際に太いボルトでも折損しているなどの問題を経験されている方、
その作業は目的を果たしていないのではないでしょうか?
作業手段を見直した方がよさそうな締結箇所に心当たりがある方、一度ご相談下さい。
どう改善出来るのか、どのくらいのコストで実現可能なのかについて
概要を具体的に把握されてからゆっくり検討されてはいかがでしょうか?

ここまで読んでくださった方、長々とありがとうございました。
そしてなんと次回に続きます!




イケキン倉庫のご案内 Part3

こんにちは。営業部の西岡です。
最近はレジ袋の有料化やコーヒーショップのプラスチックストロー廃止など
プラスチックのごみ処理問題の話題をよく聞きます。
環境問題の意識がさらに高まっていますが、皆様『RoHS指令』をご存知でしょうか?

RoHS指令は電気電子機器のリサイクル・破棄時に環境に影響を与えないよう
有害物質の使用を制限するEUの法律です。
現在は規制物質が追加された『RoHS2指令』と通称されています。

日本から電子機器をEUへ輸出時
このRoHS2指令がクリアされていないと罰則が課せられます。
このため皆様にもRoHS2対応商品をご希望の方は多いのではないでしょうか。

イケキンではRoHS非対応品の混入を防ぐため
RoHS2対応の三価製品だけを配置したRoHS2専用フロアを完備しております。
バラ出荷の際は、専用計量器で計量→専用ビニール袋に入れて出荷
という出荷体制を整えております。

イケキンではこのように万全の体制を整えていますので、ご安心してご注文ください。